なぜヨーロッパに自動車部品メーカーが多いのだろう

もちろん市場規模でヨーロッパを上回るアメリカには、プラグで有名なChampion、 駆動装置のBorgWarnerや Federal-Mogul など、よく知られた部品メーカーが数多くあります。

でも、Bosch、Continental、Sachs、Brembo、Valeo、 Marelli、ZFなどなど、ヨーロッパの有力メーカーに比べると、 どうしても一般の知名度では引けを取りますね。

これって、自動車部品産業の成り立ちと大きく関係しているらしいです。つまり、もともとアメリカの自動車メーカーは 自前で作ったいわゆる内製部品を自動車製造に使うことが多かったみたいなんです。もっとも、いまでは外部調達の比率が日欧なみに高くなってきているようですが。

実際、アメリカの大手部品メーカのDelphiはもともとGMの部品部門が独立してできた会社ですし、Visteonはもともとフォードの部品部門でした。

これに対しヨーロッパの自動車メーカーは伝統的に自動車本体の製造に集中し、部品は外部調達に頼ることが多いようです。その結果として 部品産業が自動車メーカーとは別に繁栄していったようです。

このように量産組付け部品産業が発展していったさらにそのまた結果として、そこから独立した人々、あるいは二次下請け、三次下請けを担っていた会社などが補修用部品製造を手掛ける、といった課程をつうじて、いまのような数多くの部品メーカーがしのぎを削る、とても層の厚い市場が形成されていったわけです。

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